建設キャリアアップシステムとは

建設キャリアアップシステム(通称CCUS)とは、技能者の就業履歴や保有資格を登録し、蓄積するシステムです。
いつ、どの現場に、どの職種で、どの立場(職長など)で働いたのかを就業履歴として電子的に記録・蓄積します。

また、資格の取得や講習の受講履歴など、技能・研鑽の記録を登録することができるので、CCUSに登録された情報を元に、一人ひとりの技能者の評価を適切に行うことができるようになります。

建設キャリアアップシステムのご相談が増えています

  • 元請からカードを作ってと言われた
  • 何年か前にやってみたものの、よく分からなくてそのままになっている
  • 自力でやっているけれど、補正メールばかり来ていつまでたっても登録が終わらない
  • 補正メールが来たが、何が間違っているのかさっぱり分からない


特に、急ぎで登録したいという相談を受けますが、最近は元請の要請から申請が殺到しており、事業者登録(会社自体の登録)に1か月、技能者登録(カード発行)に1か月と、最短でもほぼ2か月かかっています。

あくまでこれは最短の話で、途中で情報の不足が判明すると、そこでいったん審査が止まってしまい、半年たってもカードが手に入らない…という話も聞きます。

一度登録をすれば、以後カード1枚でまとめて情報を管理できるようにする目的で始まった建設キャリアアップシステムですが、それは言い換えれば、登録する内容が多岐にわたり難しい、ということでもあります。
加えて、システム独特の”クセ”も相まって「登録が全然先に進まない、終わらない」事態になってしまう場合が非常に多いのです。

特にカード発行(技能者登録)は、氏名、生年月日といった基本情報だけではなく、社会保険・雇用保険・年金の加入状況など、準備する書類もわかりにくいものが多く、手引きを読んでも準備が大変です。

当事務所は、建設業許可に特化しており、申請内容を正確に把握したうえで申請いたしますので、不備修正で余計な時間を取られず、最短に近い日数でカードをお手元にお届けできます。
お客様毎に必要となる書類をお調べするため、最低限の負担だけで登録が可能です。

建設キャリアアップシステムのカードの種類

2021年4月より、技能者登録(カード発行)について、簡易型・詳細型の選択制になりました。

【簡略型】カード発行に必要最低限の情報(氏名・住所・顔写真など)のみ登録

取り急ぎ現場入場に使うことだけが目的であれば、検討の価値あり
(簡易型で登録した後、情報追加で詳細型に切り替えることもできます)

【詳細型】資格などの細かい情報まで登録(従来通りの登録)

経審の評点にも影響するため、公共工事を受けるのであればお手間でも「必ず」こちらで登録することをお勧めします。

あさひ法務にご依頼いただいた場合のお手続きの手順

キャリアアップシステムの登録の手順は、大きく3つのステップに分かれます。

事業者登録

 所属している会社の情報を登録します。費用は5万円+登録料となります。
 登録料はCCUS事務局へお支払いいただくもので、事業者の資本金額によって異なります。

資本金登録料(税込)
一人親方0円
500万円未満

(個人事業主含む)
6,000円
500万円以上

1,000万円未満
12,000円
1,000万円以上

2,000万円未満
24,000円
2,000万円以上

5,000万円未満
48,000円
5,000万円以上

1億円未満
60,000円
1億円以上

3億円未満
120,000円

技能者登録

事業者登録が完了後、その情報に紐づけて、技能者を登録します。
上記で説明した通り、登録には「簡略型」と「詳細型」があります。

簡略型

1名
費用は2万円+登録料4,900円 
詳細型

1名
費用は1万5千円+登録料2,500円

カードの発行

技能者登録が完了すると、事務局からカードが届きます。
(会社様宛か、技能者様ご自宅のいずれかをお選びいただきます)

あさひ法務にご依頼いただいた場合のお手続きの流れ

事業者登録の場合

技能者登録の場合

登録後の費用

キャリアアップシステムに登録後は、毎年、事業者に対してCCUS事務局から管理者ID利用料が請求されます。

1IDあたり* 11,400円(税込)
※一人親方の方の管理者ID利用料は、2,400円です。

その他、登録後の費用についてはCCUSの公式サイトをご確認ください。

CCUSのメリット

CCUSは、事業者・技能者双方にメリットがあります。
事業者にとっては、技能者の就業状況等を容易に確認できるほか入退場にICカードを使うことにより、現場の入場管理等の効率化が図れます。

技能者にとっては、自分の資格や就業履歴を証明できるため、働く現場にかかわらず適正な評価と処遇が受けられます。

現在、システムの登録・利用は任意となっておりますが、技能者の処遇改善、将来の業界の担い手確保のため、段階的にCCUS活用工事の対象を拡大し、公共工事等での活用を原則化することが記されています。

今後は順次、地方公共団体、許可行政庁が、「CCUSへの登録」を公共工事の受注要件としていくと思われます。
元請からのキャリアアップシステムへの登録を要請される機会も多くなると考えられるので、早めに、登録を済ませておきましょう。